【記事概要】
発達凸凹キッズの子育ては思い通りにいかないことが多く、ママのストレスもたまりやすく思わず怒ってしまうことがあると思います。実はママの怒りは「〇〇すべき思考」を手放すことで収まっていきます。怒りの正体が分かるとイライラ子育てから卒業できます。
1.怒りの感情を手放したいママが抱える子育ての悩みの原因
お子さんが、やらなければならないことをやらなかったり、ダラダラしたりして過ごしていると、ついイライラしてしまうママが多いのではないでしょう?
いつもニコニコ微笑む優しいママでいたいのに…
いつでも子どもの気持ちに寄り添えるママでいたいのに…
ついイライラして怒ってしまう…
というのもママが抱えがちな子育ての悩みの1つだと思います。
私も怒りの感情コントロールが苦手で発達凸凹の息子に感情をそのままぶつけてしまい、怒鳴って怒ってしまうことがありました。
実は、この怒りこそママの「〇〇すべき」という思考から生まれます。
真面目でがんばりやのママほど
「毎日、勉強は〇時間すべき」
「宿題は遊ぶ前に終わらせるべき」
「規則正しく生活すべき」
など、たくさんの「〇〇すべき」を抱えています。
発達凸凹キッズの子育ては、ママの考える「〇〇すべき」に当てはまらず、ママの想いとは大きく外れるような出来事が度々起きるため、イライラが生まれやすいのです。
ママの中に「〇〇すべき」という思いがあるから、お子さんがママの想いとは大きく外れるようなことをすると、裏切られたように感じ、目の前の出来事をネガティブに捉えてしまい、怒りの感情が生まれるのです。
そのため、まずはママ自身が「〇〇すべき」という思いを手放す必要があるのです。
2.自分の怒りを理解しよう
なぜ、「〇〇すべき」という想いを手放すことができると、怒りの感情が収まるのでしょうか。
起きた出来事に対してどんな感情が生まれるかは、自分がその出来事に対してどのような意味づけをしているのかによって決まります。
例えば、ママの中に「宿題が終わってからゲームをすべき」という想いがあると、たとえ子どもが休憩をした後に勉強をしようと思っていたとしても「やるべきことを全くやらない」と子どもの行動にネガティブな意味づけをしてしまうのです。
子どもがダラダラしている時に、「疲れているのかな?今日はゆっくりして過ごしてもいいか」くらいに思えれば怒りの感情は生まれないのです。
3.ママの「〇〇すべき思考」を手放す3ステップ
まず、「〇〇すべき思考」が自分の中に出てきたら、その自分の気持ちに気付くことです。
自分で気持ちに気付かなければ、コントロールすることも手放すこともできません。
気が付いたら、なぜそれが「〇〇すべき」なのか理由を考えてみます。
自分で自分に疑問を投げかけてみる感じです。
次に、「〇〇すべき思考」を手放したらどうなるか?と考えてみます。
違う価値基準に気付くかもしれません。
もちろん、自分に問いかけてみた結果、やは「〇〇すべき」にとどまることもあってOKです。
最後に、「〇〇すべき」を「〇〇したい」と言い換えてみます。
この時、どんな感情が浮かんでくるでしょうか。
自分の想いを子どもに押し付けているだけなのかもしれない…
子どもは親の言うことを聞くのが当然と思っていたのかもしれない…
自分の要求が子どもの力や心に合っていないのかもしれない…
そんな感情が出てくるとしたら、今までこだわっていた「〇〇すべき」にこだわる必要がない、と見直すことが必要なのかもしれません。
発達凸凹キッズたちは、その特性のためにママが考える「〇〇すべき」の通りに動けないこと、できないことが多いです。
発達支援の鉄則は「あとちょっと頑張ったらできること」を目標にスタートすること。
感情的にならないコミュニケーションのために、発達の短期目標を見定める「論理的な目」がママには必要です。
だからこそ、まずは、ママがお子さんの特性を理解することで、子どもの行動が変わるちょうど良い目標を設定してあげることが大切です。
子育てに悩まれているお母さんの心の支えになれれば幸いです。
執筆者:中木村 美紀
(発達科学コミュニケーショントレーナー)