朝活ゲームを取り入れて早起きが習慣化!発達凸凹中学生男子を自立へ導く「好き」の力

【記事概要】

 

毎朝、声をかけてもなかなか起きないお子さんにウンザリしていませんか?目覚めの悪い子どもを起こすのは大仕事ですよね。そんなお子さんでも早起きを習慣化できる!朝活ゲームを取り入れればワクワク楽しく早起きを習慣化できちゃいます!

 

1.毎朝、何度起こしてもなかなか起きてくれない子どもにウンザリ

 

朝、目覚めの悪い子どもを起こすのは大仕事ですよね。

わが家には、ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)の特性を併せ持った、発達グレーゾーンの中学2年生の息子がいます。

発達グレーゾーンで「朝が苦手…」というお子さんは多いのではないでしょうか?

限られた朝の時間の中で、やることはいっぱいあるのに、なかなか起きてこないわが子に毎朝イライラしますよね。

わが家では、「早く起きなさい!!」と何度声をかけても起きてこない。

「時間だよ!起きて!」と30分以上息子を起こし続ける、なんてことも日常茶飯事。

そんな息子の様子に、いつも朝からウンザリしていました。

寒い季節ともなれば、お布団から出たくない気持ちもよくわかるけれど、自立に向けて自分で起きてくれるようになって欲しいと、親としては思ってしまいますよね。

 

2.朝起きられないのは発達の特性が原因

 

ASDには、疲れやすいという特性があります。

感覚過敏により音や光、匂いなどにとても敏感で、他の人と同じ刺激や情報を受けても、脳が刺激情報を過敏に受け取るため、些細な刺激でも、ものすごく不快に感じます。

刺激を受け続けて疲労やストレスを感じやすいので、脳を回復させるために充分な睡眠が必要なのです。

そのため、7時間~8時間では、睡眠時間が足りないのが朝起きられない原因の一つといえます。

ADHDには、時間の管理が難しく「過集中」が原因で好きな事に没頭しすぎるという特性があります。

就寝までの時間を逆算し、考えて行動に移す事ができず、「過集中」が原因で好きな事に没頭しすぎてしまうのです。

寝る時間が遅くなってしまい脳や体が必要とする睡眠時間を充分確保できないことが、朝起きられない原因の一つといえます。

いずれの場合も発達の特性による睡眠時間の不足が原因となって、朝起きられないのです。

また、発達グレーゾーンのお子さんは、気分や行動の切り替えに困難がある場合があり、「睡眠」→「覚醒」→「起床」と場面を切り替えていくことが苦手です。

では、どのような対策や方法があるのでしょうか?

起きた後にちょっとしたご褒美を用意しておくことは、気分と行動を切り替える「きっかけ」になるのです。

 

3.朝活ゲームで早起きを習慣にしよう!

 

わが家の息子は、普段は何度声をかけても起きません。

楽しみにしていることがある日、例えば

・飛行機や新幹線に乗って旅行に出かける
・友達と初めて遠くまで遊びに出かける

こんな日は、朝、一人でサッと起きるのです。

そこからヒントを得た私は、息子はゲームが好きだから、ゲームを使って早起きの習慣にできないか、と考えました。

そして、朝は起きたらゲームをしていいよ!というルールにして「みまもり設定」を朝は解除することにしたのです。

ただし、我が家の場合は、以下のような条件もつけました。

・朝は起きた時間から午前7時までの間ゲームをしてもよい
ただし、
・夜は必ず睡眠時間をとること
・睡眠時間が8時間以上経過していること
(午前12時に就寝して、午前4時起床では、睡眠時間が8時間ではないのでNG)

こんな提案を息子にしたところ、息子は目をキラキラと輝かせて、さっそくその日のうちからゲームをするための準備をはじめました。

「最低でも1時間はゲームやりたいから、夜10時には寝ないといけないな」

とブツブツ唱えながら、目覚ましをセットしはじめたのです。

好ましい行動のとき、発達科学コミュニケーションでは肯定します。

「すごいね!自分で目覚まし時計をセットしているのだね」と肯定するのです。

翌朝も自分で起きることができたら「すごいね!自分で起きられたね」と肯定します。

褒めてもらえたという成功体験を重ねることで好ましい行動が定着していくのです。

毎日、できたことを肯定していきます。
すると、自分がゲームをしたいと思う日は、自分で早起き出来るようになったのです。

早起きを習慣化したいと思ったら、まずは朝から楽しみなことを用意することです。

好きなことなら、朝からワクワクして無理なく早起きができます。

朝は楽しいゲームの時間!

ゲームの好きなお子さんであれば、ぜひ試してみてくださいね。

 

 

子育てに悩まれているお母さんの心の支えになれれば幸いです。

執筆者:中木村 美紀
(発達科学コミュニケーショントレーナー)