学習障害・LDキッズの勉強のやる気がUPする「親子のコミュニケーション」

 

 

 

【記事概要】

 

「どうせ無理」「がんばっても無駄」が口癖になっている学習障害・LDキッズに、どんな声かけや接し方をしてあげればいいのか分からない、そんな方はいらっしゃいませんか。勉強のやる気がUPする親子のコミュニケーションについてお伝えします。

 

 

1.「どうせ無理」「がんばっても無駄」が口癖の学習障害・LDキッズ

子どもが「どうせ無理」「がんばっても無駄」「やってもできない」と言って全く勉強に取り組まなくて困っている。

 

子どもの発達の特性は理解しているけど、少しだけでも子どものやる気を引き出したい。

 

学習障害がある子どものやる気をどうやって引き出せばよいのか分からない。

 

一向に勉強に取り組まない子どもの姿に、ついイライラして「早く勉強しなさい!」と怒ってしまい、ますますお子さんのやる気を失くしてしまった。

 

こんなお悩みを持つ親御さんはいらっしゃいませんか。

 

この悩みは、発達科学コミュニケーションを始める前の私自身の悩みでもありました。

 

わが家には学習障害グレーゾーンの特性を持つ中学2年生の息子がいます。

 

繰り返し声かけをしても一向に勉強に取り組む様子のみられない息子の姿に私は、いつもイライラしてばかりいたのです。

 

そんな時に出会った発達科学コミュニケーションを学んだことで、私は息子への声かけと対応を変えることができました。

 

やる気が出ない理由はさまざまありますが、常態化してしまっているのなら、今すぐお子さんへの対応が必要です。

 

 

2.学習障害・LDキッズの「勉強のやる気がない」理由

お子さんが「どうせ何をやってもうまくいかない」と思ってしまうことでやる気が出ないのなら、それは何度も失敗を繰り返してしまったことで「学習性無力感」に陥っているのかもしれません。

 

学習性無力感とは、努力しても思ったような結果が得られない状況に長期間おかれることで、最初から諦めてしまう状態のことです。

 

学習障害があるお子さんは「ものすごく頑張らないとできない」ことが多いのです。

 

苦手なことに長時間取り組むことになり、とても疲れるので、ボリューム感や内容によって毎回成果が出るとは限りません。

 

「ものすごく頑張ったのにできなかった」ことが積み重なり、さらに「どうしてできないの?」と叱られることが多いため、自信を失ってしまいます。

 

失敗を繰り返すと無気力になり、挑戦する意欲がなくなります。

 

たくさん失敗を繰り返してしまうと「どうせ何をやってもうまくいかない」「がんばっても無駄だ」と学習して、無気力な状態になってしまうのです。

 

そこでお子さんが自信を失わないために大切なのが、声かけの対応です。

 

では、私が息子に、行った声かけと対応について次項でお伝えします。

 

 

3.学習障害・LDキッズの「勉強のやる気がUPする」親子コミュニケーション

「しなさい!」を「どっちにする?」に変える
以前私は「しなさい!」と命令口調で指示だしをしていましたが、「どっちにする?」という言い方に変え、本人が選択できるようにしました。

「しなさい!」という命令口調では、次第にやる気がなくなっていくのに対して「どっちにする?」は提案なので自分で選択できます。

自分で選択するので、自分の意思が含まれており、自己決定感を引き起こす声かけなのです。

ここで大切なことは、「勉強は、ご飯食べる前と後、どっちにする?」のように、どちらを選択しても「勉強する」という選択肢にすることです。

ほんの少し言い方を変えるだけで「自分がやりたいからやる!」に変わるのです。
 

「だいじょうぶ」を口癖にする

人は誰でも得意・不得意があって、苦手なことは失敗も多くなりがちです。

 

失敗は、どんなことにもつきもので、いつだって誰にだって起こる可能性があります。

 

お子さんが無力感に襲われているときは、失敗したけど、やり遂げた姿を親御さんが見せることも効果的です。

 

普段の生活の中で、私は失敗した姿を息子に見せるようにしました。

 

失敗したら「まぁ、いっか」とつぶやくのです。

 

すると息子は「失敗したっていいんだ」と知ることができます。

 

そして、再度私がチャレンジする姿から「最初からできなくても、何回でもチャレンジしていい」ことを身近な成功モデルとして学ぶことができます。

 

また、お子さんが失敗してもチャレンジしたことを褒め「だいじょうぶ、もう一度やってごらん」と声かけするだけで心が軽くなり「もう一度チャレンジしよう!」と思えるのです。

 

スモールステップを意識する

理想とする姿があまりにも高いと、そこに到達することも難しいですよね。

 

そんな時は、スモールステップを意識することをおススメします。

 

お子さんが「自分もできるかも」と思える目標を立て、少しずつ、一歩ずつ、目標に向かっていきましょう。

 

わが家では、勉強は1日15分でOKとしました。

 

15分取り組めたら、取り組めたことを存分に褒めてあげます。

 

そうすると、息子は15分ならやってみよう!と勉強をスタートできるようになりました。

 

親の声かけ・接し方ひとつでお子さんのやる気があふれ出します!

 

 

執筆者:中木村 美紀

(発達科学コミュニケーショントレーナー)